marimoです
新年早々、映画レビューを連打してみたくなりました。
まずは、ブラジル映画の「バス174」。
2000年6月、実際に起きたバスジャック事件の全容に迫ったドキュメンタリーフィルムです。
舞台はブラジル・リオデジャネイロ。
ストリートチルドレンとして、社会から「不要なもの」として排除され続けてきた青年・サンドロ。
彼は11人の乗客を人質に立てこもり、ガラス張りの密室の中で乗客たちを脅す。(が、最初から誰かを殺したり傷つけようという意思はない)
他にする仕事がない人が警官になる、と言われるほど、警官の数があふれていた。そして彼らはロクな訓練も受けていない。当局がまったく統制がとれていなかったお蔭でマスコミはバスの間近まで近づき、犯人の声をはっきりと拾えるほど。
この監督は、なんて編集能力のある人なんだろう。
ドキュメンタリーのメッセージ力の強さはもちろん、フィクションさながらのストーリー展開もあって、見ている者を飽きさせない。
フィルムはバスの様子を混ぜつつ、ストリートチルドレンたちを警官が次々と殺した「カンデラリア惨殺事件」の全容や、このバスジャックの人質たち、元&現ストリートチルドレン、警察官、人殺しもいとわないプロの強盗、社会学者、サンドロの叔母、ソーシャルワーカーなど、幅広く多様な人々のインタビュー(証言)が収められている。
権威は無条件に敵視してしまいがちだけど、このフィルムのなかで最後の警官たちの行為は、明らかにおかしい。憤りを覚えた。